愛し*愛しの旦那サマ。

ただ、今思えば、


“特別な異性を作るということは自分には向かない”


という結論は、自身の性格を除いて考えれば、そういった類の感情表現を十代半ばで、自分よりも年上の相手に求められた為の結論だったのかもしれないかもしれないが―…




そして、開始時刻を過ぎてから家を出た俺が、現地に着いたのは約一時間後。

とりあえず塚本に連絡を入れて部屋を聞き、教えられた個室へと入った。


「臣ー!お前遅すぎ」

「お前が無理矢理呼んだんだろ」


塚本とそんなやりとりをしながら、相手側の顔も確認しないまま、同じ学部の男が並ぶ席の端に腰を下ろす。

すると早速、


「じゃー、臣、お前さっそく自己紹介しろ」


塚本からお決まりの振り。


「面倒くさい。お前、適当にやって」


この場限りの相手にわざわざ“自己紹介”だなんて勘弁してほしい。

そんな心境を遠慮なく、そのまま表情にも現す。


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