愛し*愛しの旦那サマ。
席に戻ると、隣りには塚本がいた。
さっきまでその席に座っていた女は元いた場所に戻っていた。
まぁ、当たり前だと思う。
悪いが、自分の性格上、あのまま無理に話に付き合うことはまずない。
そして、斜め前の席に戻った彼女は、というと―…
再び、隣りに移動してきた男に声をかけられ、談笑を始めた。
それから、約一時間半が経ち―…
制限時間が来る数分前に俺達は店を出た。
「じゃあ、いったん解散として、あとはご自由に~」
塚本が皆にそう声をかける。
すると、真っ先に、
「幸代ちゃん、この後、どうするの?」
同じ大学だった男が彼女に声をかけた。
「ん~、予定外に飲んだから大人しく帰って寝るよ~」
「そっかぁ……いや、良かったらさ、近くに行きつけの店があるんだけど、一緒にどうかな、と思って」
「う~ん。でも、これ以上飲んだら悪酔いしそうだし、真面目に帰ろうかなぁ」
「その時はちゃんと面倒見るし、一軒だけでいいから、どう……?」
少し離れた場所でされる会話が耳に入り続ける。
ふと、彼女の友達に視線を向けた。
彼女の友達はというと、塚本と話し込んでいて、そんな彼女達に気付いていない。