愛し*愛しの旦那サマ。

そして、式場も色々と吟味した結果、

英国直輸入というアンティークで装飾され、幻想的な雰囲気を持つ、それはそれは素敵な教会で式を挙げる事になりました~!

勿論、ドレスも悩みに悩んだ末の一着で、ドレープやフリルがとってもキュートにあしらわれた純白のウェディングドレス!

そして現在。

ドレスに身を包み、メイクも終えて、後は挙式本番を待つだけ。

両家の両親と姉妹だけが参列する本当に身内だけでの挙式だけど、ただ今、幸代は幸せの最高峰を満喫中……

と、鏡を見ながら、うっとりしていると、


「おねーちゃん、鏡もそんなにモロ見されたら迷惑だよー」

「……」


鏡越しに、相変わらずギャルオーラ全開の幸江を発見……

そして、その隣りには、


「あら、幸代、あんたちょっと太ったんじゃない?」


我が母、佐藤峰子、五十三歳。

ちなみに、父より一つ年上の一応、姉さん女房です……


「えー、おねーちゃん、どうせ甘いモノ食べまくってたんでしょー?それとも幸せ太りー?」

「もぉっ、幸江は黙ってて!それに、ここ最近、体調崩してたのでそんなに食べてません!」

「おねーちゃんって、季節の変わり目に風邪とかひくよねー」

「あんたも人のこと言えないでしょーが!」

「まぁまぁ、幸代、こんな晴れの日に苛々しなさんな。それより体調、大丈夫なの?」

「うん。病院行ったら、バッチリ快復した」

「行っただけで快復するって、おねーちゃん、マジすげー」

「ふ……、何事もやっぱり気からよね」


と、まぁ、そんな感じで、

教会の控え室にて、緊張感のかけらも無い会話をする佐藤家女子……



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