不謹慎ラブソング
コンクールの受賞歴が多い私にとって、先輩たちの文章は下らないものだった。
新聞部、という部活に入ったのは、誰か同じ世界観を持つ人と仲良くなりたかったからだ。
けれど、まとまりのない文章や、意味の分からない羅列、背伸びした誤字だらけのコラム、その一つ一つが私を苛立たせた。
「鈴木さんの今回のコラム、結構良い線いってるじゃん。なかなか良い文書くよね。鈴木さんって。」
「はぁ、どうも。」
知性の欠片もないような先輩にそう言われた時、プライドが傷つけられた気がした。
生まれた年が違うというだけで、上から目線のコメントにも言い返せないなんて、苦痛だ。