【番外編】ロマンティックに抱きしめて。~ドキドキを貴方へ~
【蒲生side】
*
くみがリサちゃんに連れていかれて数分。
男二人のこの空間で何杯目かのワインを注ぎ終わった俺は、目の前の人物の言葉にその手を止めていた。
「…くみが?」
「そう。結構悩んでるみたいですよ?年が離れてる分、尚更それはあるんじゃないですか?」
「…。」
”大人っぽくなりたい。”
そうリサちゃんに相談していたらしい、くみ。
その理由は、俺に”自分でも大人の色気という物を感じさせてみたい”というもの。
正直、その悩みは必要ないものだと思った。
確かに”大人の色気”という物には当てはまらないかもしれない。
けれど、俺は今の彼女に対して十分満足している。
フワフワとした雰囲気の彼女。
クリっとしたその目も、ふっくらとしたその唇も。全てが可愛らしい。
一つ一つの仕草が皆、俺の興奮を煽ってるなんて知らないだろうけれど。
…これ以上、俺をどうしたいんだ?
すると、そんな俺の内心が表情に出ていたのか、桐谷がクスッと笑った。
「…きっと”可愛い”じゃなくて”エロい”って…。そう思わせてみたいんじゃないですか?」