【番外編】ロマンティックに抱きしめて。~ドキドキを貴方へ~
その言葉が耳に届くと同時に、俺の体はすぐに動いていた。
…すまない。
今回ばかりは、桐谷に感謝する他無い。
リサちゃんの心配する声が響く中、俺はそのドアをパタンと閉めた。
ふと、腕の中にいる存在に目を向ける。
相当飲んだのか、定まらない視線のままボーッとするくみ。
普段はビールを好む彼女。
きっと慣れないワインを同じペースかそれ以上で飲んでしまったに違いない。
紫色のベットにその姿をゆっくりと下ろすと、フワ~と大きく深呼吸をしてみせた。
「…くみ、大丈夫?」
「ん~…ん~…。」
薄着になるからと、きっと空調を高めに設定していたのだろう。
アルコールの抜けない未だ暑そうにするその体は、しっとりと汗がにじみ首元には髪が張り付いている。
その無防備な横顔に我慢の限界すら感じ始めた。
すると、ゆっくりと動いた彼女の腕がまるで焦らすかのように俺の太ももをなぞった。
…頼むから…。これ以上刺激しないでくれよ…。
必死にそう思うも、既に自分自身は反応し始め、今か今かとその瞬間を待ちわびてしまう。
こんなにも、くみを求めてしまう俺。
原因は…他でもない君。