オフィスの甘い獣(ケダモノ)
「…これは軽いほんの遊び…矢を放つ前に…言った数字の通り刺していくから…見ててね」




「はい」



「まずは…シングル」



臣さんはそう言って…軽く矢を的に向かって放つ。


矢は的に引き寄せられるように見事に刺さった。




「ところで…シングルって何ですか?」




「…そうか…そこから教えないといけないか…でも、君…半分…見えてないもんな…」



「すいません…」




「…俺の所に…来て」



臣さんに呼ばれ、スツールから腰を上げた。



臣さんが私の背後に回る。



急激に心臓が高鳴り、身体の内側をけたたましく叩く。



「…黒とグレーの扇形の部分がシングル…さっき…俺が申告した通り…シングルに矢が刺さってるだろ?見える?」



「見えます…」



臣さんは色分けされたダーツのボードの意味から丁寧に教えてくれた。


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