〖短編〗アオゾラ。―101ページの思い出―
「…っとにかく!!
黙ってください!」
「んだと?
あ、ちょっ、バカ!!やめろって…!」
壁の質を確かめ、すぐにスピーカーの位置と音量を調節した。
「…できた!!
あの!ちょっとキーボード弾いてもらえません?」
「嫌だ。
耳障りな音は嫌いだ。」
「いいから、弾いてください!」
「いやだ。」
くっ…!
強情な。
こうなったら…!
わたしは、キーボードの1音を弾いた。
『♪~…』
ピクッ
一ノ瀬先輩の眉がわずかに動く。
そして、ゆっくりとキーボードに近づいてきた。
『♪~♬~♪~♬~♪~♬~♪~♬~♪~』
一ノ瀬先輩は、簡単な曲を演奏した。
…やっぱり、この楽しそうな顔。
わたしは、好きだなぁ…。