〖短編〗アオゾラ。―101ページの思い出―


よく、高校選択は人生の分かれ道、と言うが、果たしてホントにそうなのだろうか?


最近は、そんなことをよく考える。


志望校を記入するプリントを配られても、未記入で提出して怒られるか、そのまま未提出か。


そして、プリントが配られるたび、怒られるたびに、わたしは実感するのだ。



(…時間がたつのは、なんてはやいんだろう)




わたしが考えるのを待ってくれない。

でも、そんなの当たり前で。

誰にだって同じ時間しか与えられていない。



どうあがいても、時間は限られてるんだから。

だから、さっさと高校を決めなきゃいけない。


もう、この際テキトーに…


なんて、思ったこともある。

でも、結局できなかった。

やっぱり、不安が残ってしまう。



それでも、いろいろな高校の体験入学に行って、ココだ!と決まるところはなかった。


< 5 / 114 >

この作品をシェア

pagetop