〖短編〗アオゾラ。―101ページの思い出―
11月30日 雨
────…頭が、浮いたみたい。
事実としては分かるけど、記憶としては思い出せない。
記憶喪失とは違う、この感じ。
怖い
ただただ、怖いの。
だけどわたしには、笑うことしかできないから。
皆はがんばってくれてるのに、わたしだけ泣くなんてずるいから。
それに、笑ってないと自分が保てないから。
だから、笑うの。
お医者さんから、『オカシイ』っていわれちゃった。
ニコニコしてて、気味悪いって。
なにも思わないけど、家族とは話さないで欲しかった。
しっかりしなきゃ。
ちゃんと笑わなきゃ。
そんな思いが、わたしを苦しめるの。