御劔 光の風3
一度だけテスタの書斎部屋に訪れたことがあったが、天に届きそうな程高い本棚に入り切らない本が山積みになっている状態を見て目を眩ました。
それ以来本能からくる拒否反応のおかげで近寄ってはいない。
「他にも部屋があるんだろうけど…目的地までは遠いな。」
どうやら今日はいつもよりやり過ぎたらしく身体がいう事をきかなくなってきた。
思うように動かない、疲れ果てた身体を引きずるように歩いていた日向の許に人影が近づいてくる。
「日向?」
聞き覚えのある声に身体はすぐ反応を示した。
遠くに向けた視線の先にある声の主を確認すると疲れを忘れた笑顔が日向からこぼれる。
「貴未!」
少しでも距離を縮めようと駆け出す一歩目で日向の膝は力が入らず崩れた。
転んでしまった日向を心配する祷の声が高く響く。
「どうした?お前、ぼろぼろじゃん。」
あっという間に距離をつめた貴未が手を差し伸べて日向の身体を支えながら立たせてやった。
久しぶりに見る懐かしい顔が嬉しくて自然と笑ってしまう。
「主は先程まで修業をされていたのです。もうほとんど体力がありません。」
貴未と日向の目の前に祷は小動物の姿を現した。
「おっ!?祷、久しぶりだな。」
「ご無沙汰しております。」
貴未の言葉を受けて深々と頭を下げる。
変わらない丁寧な姿勢はいつも感心させたことも思い出し、貴未は微笑みと掌ほどもない姿の祷の頭を優しく撫でた。
それ以来本能からくる拒否反応のおかげで近寄ってはいない。
「他にも部屋があるんだろうけど…目的地までは遠いな。」
どうやら今日はいつもよりやり過ぎたらしく身体がいう事をきかなくなってきた。
思うように動かない、疲れ果てた身体を引きずるように歩いていた日向の許に人影が近づいてくる。
「日向?」
聞き覚えのある声に身体はすぐ反応を示した。
遠くに向けた視線の先にある声の主を確認すると疲れを忘れた笑顔が日向からこぼれる。
「貴未!」
少しでも距離を縮めようと駆け出す一歩目で日向の膝は力が入らず崩れた。
転んでしまった日向を心配する祷の声が高く響く。
「どうした?お前、ぼろぼろじゃん。」
あっという間に距離をつめた貴未が手を差し伸べて日向の身体を支えながら立たせてやった。
久しぶりに見る懐かしい顔が嬉しくて自然と笑ってしまう。
「主は先程まで修業をされていたのです。もうほとんど体力がありません。」
貴未と日向の目の前に祷は小動物の姿を現した。
「おっ!?祷、久しぶりだな。」
「ご無沙汰しております。」
貴未の言葉を受けて深々と頭を下げる。
変わらない丁寧な姿勢はいつも感心させたことも思い出し、貴未は微笑みと掌ほどもない姿の祷の頭を優しく撫でた。