凪とスウェル
「もうこの際だから、八神君に告白してみたら?」


ハルが可愛い顔でにっこり笑う。


「えぇっ?」


思わず声を荒げてしまった。


こ、告白って…。


「すずちゃん友達に恋愛相談されたら、いっつもそう言うじゃん。

思い切って伝えてみなさいよって」


「うっ」


確かにあたしは、人から相談されるといつもそう言う。


ウジウジ悩むヒマがあるなら前へ進め。


言わなきゃわからない。


言って意識してもらえ…などなど。


「えー。いっつもかっこいいこと言ってるのに、自分のことになると臆病になっちゃうのー?」


ハルの言葉に、あたしは苦笑いした。
< 144 / 733 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop