凪とスウェル
「学校の授業を聞いてたらね、先生が力説してるところが必ずあるのよ。

そこにわかりやすく印をつけておくの。

出来ればその日のうちに、家に帰ってから覚えておくといいかも?

まだ記憶が新しいうちにね。

ーで試験の前にはそこを見直すだけだよ。

ただ、それだけのこと」


「え?お前の勉強法ってそれだけ?」


「うん」


「うそだろー」


「うそじゃないわよ。うそついてどうすんのよ!

その代わりあたし、授業中寝たりしないわよ。

ちゃんと集中して聞いてるもの」


「げっ。真面目か!」


「し、失礼ねぇ!あたしはいたって真面目よ!」


「最初に会った時の、あの髪の色とメイクを見たら、とても賢そうに見えなかったけどなあ」


「ちょっ。人のこと、見た目で判断するのはやめてよねー」


あたしの言葉に、隆治はククッと喉を鳴らして笑った。


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