「お前」って言って!
君の気持ち…
今日も君と話す、休み時間。この時間がずっと続いてくれればと毎回思ってしまう。私はいつから、君の事が好きなんだろう?そんな事を考える暇もなく君とは色々な話をしている。

私は今日、ふと思ってしまった。君は一体、誰が好きなんだろう…と。君には私はただの友達に見えているのかな?ずっと…前から。

「お前、好きな人いるの?」

物思いに耽って考えている時に、君からそんな質問をされた。今、普通に君が好きって、言いそうになっちゃったじゃん。でも、ここは冷静に…。

「い、いるよ」
「そうなんだ〜」

いつも笑顔の君からは表情が読めない…。今のを聞いてどう思ったのかな?私からも聞いた方が良いの?もうすぐ、休み時間が終わってしまう。その前に聞いといた方が良いよね?私は勇気を振り絞って、君に聞いた。

「ねぇ…。君はいるの?」

友達との恋バナのように私は、平然とそう言った。
すると、君は、少し考えてから口を開いた。

「俺は…あとで言うよ」
「えっ!な、何それ」
「休み時間が終わるから…」
「じゃあ、あとで言ってよ。絶対だからね」
「うん」

君はなぜか焦って自分の席に戻っていった。
あとで言うって…、何を言うんだろ?もしかして、好きな人の名前?そんな事を考え始めると私の心臓は早鐘を打ってきて、いろんな思いが巡ってきた。
もし、君が私の名前を言ったら…私はどんな反応すれば、良いんだろう。もし、君が違う人の名前を言ったら、私はどんな反応してしまうんだろう?
君の口から「お前」って言葉が出てほしい。
早く…早く…授業終わって〜。
時計をチラチラ見ても全然、時計の針が進んでないみたいに思える。この授業の先生が嫌いになりそう…。
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