こちら、なんでも屋でございます【3】



「確かに、これはなつめさんの字です…」
「そうですか…手紙の内容は?」
「……“俺が居なくなっても達者にやれ”と…ッ」
「早苗様…」
「どうして…ッ、なつめさんっ…………貴方は何処へ?」
「とりあえず、なつめさんと関わりがある奴を片っ端からあたって行きます。それと何か変化があったら知らせてください」
「ハイ」
「あと、気になる事が」
「?」
「お見合いはどうなったんですか?」
「わ、私が家を出てしまったせいでチャラだそうです」
「そうですか」



綺羅の返事はとても冷ややかなモノに聞こえた。




何か分かったのか?




「綺羅?」
「レイン、事務所へ戻ろう」
「え、待って!!!」




独りで行動しようとする綺羅は初めてかもしれない。




私は急いでその背中を追いかける。





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