こちら、なんでも屋でございます【3】


「御免下さーい!」


二階堂家の門前にいるけど…全然応答がない。
何処からか俺達の事は観察していると思う。

「早苗さーん!いますかー!?」
「綺羅、ここは一旦引こう」
「そう、だね……」
「早苗さんとは私が何とか連絡をとれるよう手配しておく」
「うん…」

俺は、門前についていた監視カメラを強く睨んだ。
帰り道レインはボソッとつぶやいた。

「二階堂家はセ○ムをしているな…。侵入経路はすべて認識済み。セキリュティーに曇りなし…だとすると侵入不可能?…いや、頑張ればいける、か?」
「レイン?独り言かい?」
「あ、あ!す、すまん。少々な」
「……セ○ムしてようがなにしてようが関係ないさ、不法侵入で逮捕されなければ何の問題もない。バレなければ誰からも責められない。」
「お前、若干汚い事言ってるぞ…」
「こんなに腹が立つのは久々だからね」
「腹が立つ?」
「あぁ……なんだか金持ちってムカつくなって思ったよ、今回の事で」
「そうだな…なんでも力でねじ伏せる」
「一先ずなつめさんを見つけてから考えるか」
「そうだな、なんだかもう少しで見つけられそうな気がする」
「あははっ!レインの勘は時々あたるからね、その小さな可能性に賭けるとしよう」



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