やくたたずの恋
「横田雛子と申します。よろしくお願いします」
 雛子の丁寧な挨拶に面食らいつつ、男も慌てて頭を下げる。
「近藤敦也です」
 お互いにタイミングを見計らって頭を上げると、敦也は恭平を見た。
「彼女が、今日の僕のパートナーなのか?」
「ああ。お前ってさ、うちの女たちを指名する場合、いつも純情そうなタイプを選ぶだろ? だからこいつはお前向きだなーって思ってさ」
 恭平は素早く雛子の背後に移動すると、彼女の両肩をポン、と叩く。
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