やくたたずの恋
「雛子さん、とおっしゃいましたね。僕は恭平の大学時代からの友人で、近藤敦也と申します」
「は、はい。よろしくお願いします」
「今日はこれから、外資系の企業主催の、カジュアルなパーティーに出るつもりなんです。そのパートナーを、あなたにお願いしたいと思っています。パーティーでの最低限のマナーをご存じであれば大丈夫だと思うのですが、いかがですか?」
 流れるような敦也の言葉に、雛子は「は、はい!」と答える。
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