やくたたずの恋
「あんた、いくつ?」
 おお、まともな質問!
 恭平が初めて、正面から対応してくれたことに驚きながら、「22歳です」と雛子は即座に答える。恭平は何の感情も表さず、顎ひげを撫でている。
「じゃあ、大学生か?」
「いえ。先月、卒業しました」
「社会人なのか。どこに勤めてんの?」
「い、いいえ……」
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