ワガママ狼男と同居始めました。




「ちょっと、小野寺くん寝てるって!」


「嘘ー!」



ただいま林間学校に向かうバスの中。


林間学校は富士山近くに行くことになった。


「チョー可愛くない?」


女子たちの話題は志木の寝顔一色だ。

正直私は見慣れてしまっている。



志木は夜にはもちろん狼になるのだけど、この林間学校は2泊3日。


できるだけ遅くまで起きて、人の姿を保つために暇さえあれば寝て食べる、と言っていた。



「はい、もうすぐ着くので寝てる人は起こしてあげてくださーい。」



先生の声に女子たちの落胆の声がもれた。




< 21 / 243 >

この作品をシェア

pagetop