ワガママ狼男と同居始めました。




もしこれが昨日見た狼だったらどうしよう……。








「別にいいや……。」



狼の目が少し細まる。



「志木とおんなじ狼に傷つけられるんなら別にいいや。」



さっき落ちたときについてしまった手が痛む。


痛みといろんな感情がめぐる頭で火照って、意識がしっかりしない。



志木…………






温かい手に持ち上げられる。


ああ……

やっぱり、志木だった…………



「バカな女。」



その言葉を聞いて私は目を閉じた。




< 38 / 243 >

この作品をシェア

pagetop