世界一幸せな国Ⅰ

感動の再会

〜レオside〜



あれから3ヶ月が経過した。


2人はまだ目覚めていない。



手術は成功したが、この小さな体に毒が回ったのだ。

よくここまで体が持ったものだ。


後1分でも病院に着くのが遅かったら、
2人は死んでいた。

もし、心肺蘇生に失敗していたら、2人は死んでいた。



でも、2人は生きている。



それがせめてもの救いだった。



「ローナ……早く戻ってこいよ。皆待ってる。心配してるぞ?」



俺は小さな小さなローナの手を握った。


すると、その小さな手が





弱々しく、握り返して来たんだ。



「ローナ……よかった。……悪かった、俺のせいで」



ロ「泣かないで?お兄様。遅くなって、心配かけてごめんなさい」


掠れる声で必死に話すローナに、先ほど自販機で買ってきた飲み水を渡した。



ああ。

俺は今、泣いてるのか。


ローナ……。


妹が帰ってきてくれた。


なんで嬉しいことだろう。

俺は、幸せ者だ。


「ああ。おかえり、ローナ。あの時は助けてくれて、ありがとな。ほんっと、心配かけてんじゃねえよ」


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