世界一幸せな国Ⅰ
ドタドタドタドタドタドタ……

突然、遠くから大きな音が聞こえてきた。


えっ、ちょ、揺れるって。


ラ「赤ちゃんどこ?!」

メ「男?女?」

レ「お母様、凄いっ!」


大きい足音の正体は、容姿端麗な3人の子供たちだった。


さらに、先程の男性がやってきて、母親であろう女性に言った。




「バーバラ、よく頑張ったな」


すると、直ぐに女性が言う。


「違うわ。頑張ったのはこの子達よ、アーヴィン」

あの、バーバラ、様。


私、本当に頑張ってないんです。


おそらく、その頃私の意識は悠馬と涙の別れをしていたと……。


記憶がないのがその証拠ではあるが、バーバラ……お母様に申し訳なくなった。


お母様、あなたが頑張ってくださっていた時私たちは、天界で喋っていました。


なんて失礼な話だ。



ア「ようこそ、我がボールドウィン家へ。私は、アーヴィン。君たちの父親だら、そして、彼女はバーバラ。母親だ。君たちの兄にあたるレオとランダ、姉にあたるメアリーだ」


お父様が言った。


喋ることが出来ないどころか動くこともままならない私は、彼らの顔を見ることしかできなかったが、これだけは確信した。


(優しい人たちだ。私は、きっとここで上手くやれる)
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