好きのおもさ

表紙には大きな字で、 成績表 と書かれている。


先生の目を一度ちらっと見て、また紙に目をやる。


間髪入れずに紙を開いた。



!!!


するとそこには…驚くべき数字が記されていた。


学年順位が…6位。


見間違い、あるいは別人の成績表を先生が誤って私に渡したのかと思い、表紙に書いてある名前を確認した。


1年1組10番 立山加奈


表紙に書かれてあるのは、まさしく私のだと示す証拠。



途端に動悸を起こす。


「悪いな。ちょっとした事情があって、立山より上の人が受けるテストを、少し遅らせたんだ。


その人たちはみんなと遅くテストを受けて。


その人を排除して成績を出してしまってな。


で、遅くテストを受けた人の成績を昨日出したら、こうなった」


先生からの訂正がまるで耳に入らない。


今まで、3番から下に落ちたことは無かったのに。


「何で、他の人にはこの成績表を渡さないんですか?


他の人も順位が落ちているんじゃ…?」



「その人たちには…昨日、渡したんだ。


昨日のHRが終わってすぐ職員室に戻った時に、成績表の配布を忘れてたことに気づいて。

すぐに教室に戻ってみたら、幸い立山以外みんないたから.



< 126 / 471 >

この作品をシェア

pagetop