好きのおもさ
何を返せばいいのかわからず、私はただただ呆然として立ちつくしている。
「どうしてあんたなの!!!」
いきなり大きな声を出される。
はぁはぁと彼女の肩が揺れる。
戸惑いながらも私は言う。
「落ち着いて… ‥」
語尾に相手の名前を入れようとしたが、無理だった。
この状況で名前呼びしていいのかわからないからだ。
「どうしたの?」
さっきの言葉に続ける。
息を整えた白川さんは私に言った。
「何であんたがこの場にいるの?」
その質問に、どう答えればいいのかわからない。
私がしたこと、間違ってるはずない。
それなのに文句を言われている。
この状況について行けない。
「どうして昴じゃないの!!!
何で昴がいないの!?
ねぇ、どうして?!
今昴はどこで何をしてるの?」