好きのおもさ

「解ってるくせに…」


相手に聞こえないくらい小さな声でポツリと呟く。


だけど相手には私の口の動きで何を言ったのか、見当がついているみたい。



だから意地が悪い感じで私の方に笑いを見せた。



その笑みに私は答えなかった。



「お前は… 俺の…」


箸を丁寧に置き、ゆっくりと言われる言葉。



期待はしないのに、自分の中で緊張が走る。



「恋愛対象だ」



真剣に言われた告白。



私はどう反応すればいいのかわからない。



「だから… 何だって言うの?


あんたの対象に入ってるとしても、私をどう思ってるのかわからない」


自分が照れてるのか、少し感情を強く出してしまう。



これが俗に言う、照れ隠しなのか。



…自分らしくない。




「まぁそのうち明らかになるよ」



と言って、二人は晩御飯を食べ終わった。




< 271 / 471 >

この作品をシェア

pagetop