好きのおもさ
困った感じにみんなの顔を見る新上さん。
私はそんな彼女に申し訳ない気持ちがしたけど、自分を主張する気にはならなかった。
「立山だよ、立山。
あいつ、ろくに話し合いに参加してなかったし」
目の前に先生が全体を見回しているというのにも関わらず、
廊下側の壁でふんぞり返りながら、宇川くんは発言した。
何であいつ、私の行動を知ってるの?
しかも話し合いに不真面目なことは、言わなくてもいいでしょ!!
心の中で叫んだ。
宇川くんの発言とともに、クラスの視線は私の方に向く。
このみんなの視線が、私の過ちを知った時にも向けられると思うと嫌な感じがする。
新上さんもこちらを見た。
「加奈ちゃんは、どれをしたい?」
ろくに話したことないのに、彼女は丁寧に私に質問してくれる。
だけど私は彼女とは違い、冷たい感じで返した。
「正直言うと、この中でしたいと思うのはないな」
クラスの雰囲気は「は?」という感じになってると思う。
宇川くんのあの言葉もあったし。
担任ですら、顔をしかめている。