好きのおもさ
「私が意見する必要なんて、無かったんだ」
小さく呟く。
わざわざ宇川くんに聞こえるように言ったわけじゃないのに。
彼は聞き取ってくれていた。
「その答えは、明日わかるから。
まだ決めつけてんじゃねぇよ」
「うん…」
最終確認をそれぞれに指示している新上さんがすごいと思う。
グループずつに、欠点の無いように細かに説明していく。
本当は私も新上さんの協力をしていたと思う。
彼女が一人で説明してるのではなく、その隣に私が意見してたかもしれない。
少しだけ…。 切なくなった。
「じゃあ一回みんな、ステージに来て」
新上さんが大声でみんなに指示した。
そしてぞろぞろと新上さんの周りに集まる。
「ついに明日は本番。
やり残すようなことはしないでね。
質問がある人はいないですか?」
新上さんの問いかけに、返事をする者はいなかった。