好きのおもさ
すると消え入りそうな声で、宇川くんは呟いた。
「私が悪いんだ。
ちゃんと芯を持ってないから。
だからいつまでも周りの人に迷惑をかけるんだ」
そして顔をだんだんと俯け、私も彼と同じ感じで呟きく。
気まずい雰囲気の中、2人は並んで小さく歩を進める。
そうしていると、誰かの足が目に入った。
視線を上げるとそこには、綺麗で大人っぽい女性がいた。
その人は子どもを連れていた。
私はあることに気づき、持っていたカバンを下ろした。
そしてこちらに向かっている女性に向かって、深く礼をして拳を握る。
「立山…?」
突然の私の行動に、戸惑う宇川くん。
女性をチラチラ見ているようだ。
「加奈…ちゃん?」
女性のキレイな声が私の耳に入った。
名前を呼んでくれたけど、私は彼女が通り過ぎるまで頭を上げないつもり。
そんな行為がせめてもの謝罪のつもりだから。