星屑ビーナス



「…、」



わかってる。かおりもあの日からずっと、私のことを気にかけてくれていて本当は誰より心配してくれていること。

周りの人みたいに可哀想とかそんなそぶりは全く見せないけれど、今この頬をつまむ指先に気持ちが込められていること。



「…かおりの言葉は心強いよねぇ」

「それより早くご飯にしましょ。お腹すいたわ」

「うん。よしっ、夕飯は和食に決めた!お米食べたい!」

「ほどほどにしないと太るわよ」

「分かってますー」



離された指に二人笑って、青に変わった信号を合図に歩き出す。





結婚って、なんだろう

あの日以来ずっと心に抱えてた

その疑問にきちんと向き合ってくれた言葉たち

それらに小さく、背中を押されるように






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