星屑ビーナス



「…、」



けどまた過剰に反応して、嫌な態度とっちゃった。



(真崎さんたち、驚いてるだろうな…っていうか、引かれたかも)



真崎さんや浅田さんは悪くない。

部署が違うし、二年ほど前のことといえ私のことを知らないのも当然。

なのに一人で怒って、大声出して



(気まずい…けど、戻らないと)



このまま帰ってしまいたいけれど、それもまた余計気まずくなってしまう気もするから。

私はひとつ深呼吸をしては女子トイレを出た。



「…、」



平常心、平常心…笑顔で戻れば、大丈夫。よし。

そう席へ向かい歩いていると、ポンッと肩にかけられた手。



「?」

「おーう、姉ちゃん。飲んでるか〜?」

「えっ!?」

「今日も一日お疲れ〜!働く若者よー!」



見ればそれは見ず知らずのおじさんたち。そのフレンドリーな雰囲気といい真っ赤な顔といい、相当な酔っ払いなのであろうことは明らかだ。





『酔っ払いよ。もう出来上がっちゃってて、通る女皆に絡んでて』





そういえば先程かおりがそんなことを言っていた気が…。

かおりには話しかけられなかったおじさんたちは、私には話しかけやすいのか陽気に肩を組んでは絡んでくる。



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