恋の相手はお隣さん。
「見定めるって、何様なのよ蒼汰は?」
「あぁ? ダチの心配するいい男だろーが。いいから、お伺い立てておけよ」
「……機会があったら、ね」
そうは言ったものの、なんの接点もないふたりが、会って何を話すのか疑問だった。
絵美ちゃんは家に遊びに来た時に、響と会ったことがある。けれど蒼汰は写メを見ただけで、直接響に会ったことはない。
いつだったか写メを見せた時、蒼汰は開口一番。
『無謀すぎるだろ、お前』
と呟いた。
そんなこと、言われなくても自分が一番よく知ってる。だけど改めて指摘されて、かなりショックだった。
写メを見ただけでも「やめろ」って言うんだから、傍から見ても相当釣り合わないんだろうって思う。
大人の男は、手ごわい。そんなことは承知の上で、響に向かっていってるんだから、弱音なんて言ってられないのはわかってるつもりだけど。
何よりも、誰よりも、響の特別になりたいのに、いつまでも恋愛対象になれないのはつらい。
「ま、なんかあったら俺と絵美に相談しろよ?」
そう言う蒼汰に、頷くしかできなかった。