恋の相手はお隣さん。
「ひ……び、き?」
「交換条件だったら」
響の冷涼な瞳が、縛りつけるような強さで私を捕える。思いのほか冷たい眼差しと声音に身体が強張って、思わず息をのんだ時。
「――こっちの方がいい」
近づいてきた薄い口唇が、ため息のような言葉を吐くと、噛みつくように重ねられた。
「っ……」
いきなり深い角度で押し付けられた口唇に戸惑う間にも、キスは深まりを増していた。
いつもは時間をかけて私を堕としていくはずなのに、今は強引に力で捩じ伏せて屈伏させるかのようだ。
吐息すら漏らすことを許されず、心を、身体を、無理やりこじ開けるようなキスが、心を萎縮させていく。
響が――怖い。
そんなことを感じたのは初めてだった。
顎にかけられていた手は、いつの間にか後頭部に移動すると固定され、完全に逃げ道を奪われる。