恋の相手はお隣さん。


もう何度もしているはずなのに、響とのキスはいつも心臓が破裂しそうなほどドキドキさせられる。
好きだって気持ちが溢れ出して、意識が蕩けてふわふわ浮いているみたいになる。
思わず身体に力を入れると、響はあやすようにして私の背中をポンポンと撫でた。

「ひ…び……き」

口唇が離れると同時に、のぼせてしまって響の胸に凭れかかる。
キスが終わったあとは、いつもそう。響の心臓の音を聞きながら、余韻に浸る。
私の髪を梳いて頭を撫でた響は、煙草を咥えて火をつけた。
ジッポーの蓋を開ける音と、オイルの匂いが、響の傍にいるって安心感をくれる。
この瞬間が、すごく好きだった。

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