恋の相手はお隣さん。


キスを受け止めながら、思うのはただひとつ。響が好きだっていう気持ちだけだ。
角度を変えるごとに深くなっていくキスが、私を甘く溶かしていく。

「ふ……っ」

息を継ぐ僅かな隙に漏れるのは、切ないほどの吐息だけ。
私、まだ響を好きでいていいの? 
確かめたくて響のシャツをきゅっと掴むと同時、口唇がふっと離されて、自分では支えられなくなった身体が壁をずるずると滑り落ちる。

「響……あ、の……」

肩で息をするくらい激しく口づけられて、力が入らない。
響は魅惑的な笑みを浮かべながら、私の腕を引いて身体を支えると、耳元に口を寄せた。

「次はこれじゃ済まないぞ。選ぶのはお前だ。紗英」
「えっ……それって……どういう……」

キスで蕩けた頭では理解できなくて呆けていると、耳たぶをペロッと舐められる。全身に電気が廻ったように痺れてしまい、力なく響の胸に凭れた。


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