【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー
手が届きそうな程に近い場所に広がる、満点の星空。
いつもはどこまでも広く、遠くに広がって見える夜空の星達が、今にも私達に降り注ぎそう。
「きっ………キレー!」
「びんやー?」
誇らしげに笑った雅治は、ごろん、と屋上に寝そべる。
「こうやって観ると、世界がフシいっぺーになるよ。」
目を細める雅治の横に私も寝転がると、言う通り、世界が星で埋め尽くされる。
「雅治、北極星はどれ?」
「アリがニヌファブシかねぇ。」
指し示された先、一際光るその星は、私達を優しく照らしている。
「やまとじゃ観れねーらんやっしー?不思議やっさー。同じ日本なぬんかいね。」
「永太に聞けば何で観れないか、科学的に教えてくれるかもよ?まあ、ロマンないから私は聞きたくないけどね。」
ふはっと笑うと、雅治も楽しそうにコロコロと喉を鳴らした。