【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー



満足行くまでウェイクボードを楽しんだ私達は、電車とバスを使い、家へ帰る。



ビビッドブルーの空が夕陽のオレンジにすっかり染まり、海も同じ色に染まっている風景はやはり東京では見れないから、いちいち綺麗だと思ってしまう。



「悠莉、てぃー、繋いやてぃんゆたさんか?」



そのオレンジが白のきめ細やかな肌に染み渡る王子様が、高めの優しい声で私に語りかける。



その、甘い笑顔と声に胸が高鳴り、断れるわけもなく、差し出された掌に手を重ねる。



「やーって意外と運動神経いいよな。」



「え?まあね。勉強出来ないから。……雅治も同類でしょ?」



私の答えに、雅治はふわふわの銀髪を揺らしてころころ、と笑う。



「ふははっ!有り難いくとぅんかい永太と澪が勉強出ちゅーさからじゃーふぇーくとぅねーらんしが!」



「あー、そんな気がする。宿題とか写してるんでしょー?」



私も頭の良い友達の写してるし、雅治の気持ちスッゴく分かる。
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