君のイナイ季節
エピローグ
拓海くんがいなくなって約1ヶ月。

私は一人で夜景を見に来ていた。

ヘルメットは拓海くんがレースで使っていたものを形見としてもらった。

そして、バイク。

『これはオススメだよ』

お店の手伝いをしていた時に、拓海くんがよく勧めていたバイクを買った。

私は年が明けてすぐに教習所に通い、免許を取って。

納車してすぐに、拓海くんと最後に来た、この場所へやって来た。





あの日。

ここにさえ来なければ

あの事故はなかったのかもしれない。





そう、思ったところで。

拓海くんが生き返る訳でもない。
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