With 〜十字架と白薔薇〜





そのピアスは、黒の薔薇。




チームの証。




華凛に入っている奴は、仲間の証として黒い薔薇のピアスを付ける。




それは通称、”バラ”と呼ばれ
仲間意識をさらに強くする。




幹部たちも、もちろんつけている。




私のは6代目から受け継いだもので
みんなとは違う白の薔薇のピアス。




総長の証でもある白。




私は髪を左耳にかけ、
わざとバラを見せながら言った。





「あなたみたいな馬鹿は
このチームにいらない。

バラを付ける資格がないの。

私が許さないから。」




笑顔で明里に言った。




「当たり前だよねぇ♪」と菜々がキャッキャッと笑う。




琴美は倉庫の扉を開けた。






< 19 / 127 >

この作品をシェア

pagetop