With 〜十字架と白薔薇〜





渡されたミネラルウォーターを飲み、
私は自分のイスに座った。





最近はすっかり平和ボケしている。





新人はうるさいけど、
大きな抗争はない。




なんだかつまんない。





「そう言えば!

菜々ちゃーーん?
あの男の子とは
どんなカ、ン、ケ、イ?」




伊織さんの一言で
菜々は待ってましたって顔。




「伊織さん変な冗談やめてくださいよぉ。あれはただのト、モ、ダ、チでっす!」




いつもの決まり文句。





「菜々の言う友達って、
どこまでの関係なんでしょうね…」




「からかわないでください笑」




綺麗に巻かれた髪をクルクルといじりながらニヤける菜々。




「菜々さんまた他の…」




「お子ちゃまは黙ってなさい。」




「イタッ!」





美奈のおでこをペチッと叩く菜々。





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