この運命を奇跡と呼ぶならば。
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桜は舌打ちしたい気分だった。


何故かと言うと…


「あら、初めまして」


沖田を捜していた筈が何故か新しく入って来たのであろう新隊士に見つかり捕まっていた。そして、その新隊士がとても癖のある者だったので沖田捜しを再開する事も出来ずにいた。


「は、はじめまして。」


そう言って引き攣った笑を浮かべその場を離れようとすると…


「貴方、近藤さんのお部屋知りません?」

「近藤さんですか…知りませんよ。」


桜は知っていたが沖田捜しを再開したいが為に嘘をついて今度こそその場を離れようとしたのだが

「では、土方さんのお部屋は?」


「あ、それなら…」


桜は、土方の所へ連れて行った方が速く解放される。そう考え、この男を土方の部屋に案内することにした。


(何よ、この人…誰なのよ、ホント。総司、捜したいのよ。)
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