相容れない二人の恋の行方は
「我がまま、聞いてくれますか?」
「……え?」
「私の話を聞いてください。聞こえないふりして自分の都合にばかり合わせようとするの止めてください。心臓がびっくりするような唐突な話は止めてください。大事なことは一人で決めないで相談してください。……無理やり絶叫マシンに乗せるの止めてください。お化け屋敷も嫌。……でも、ここまではたぶん我慢できる。何があってもきっと受け入れちゃうから……一つだけ」
込み上げてくるものを押さえつけるようにぎゅっと唇を噛みしめて目の前の胸を押し身体を突き放してから顔を上げた。
「世の中数えきれないほど女の子がいる中で私を見つけて選んでくれたことが嬉しいです。後にも先にも千智さんだけだから。だから……これからも、ずっと。ずっと私だけを愛してくれるっていうなら、いつか……結婚してあげてもいいですけど?」
照れ隠しと、これまで散々振り回されて来たのだからたまには自分だって、という思いを込めて初めて挑んだ新谷に対しての上からの物言いはばっちり決まった。
顔が真っ赤で泣きそうな顔をしていても返事を聞くまでは虚勢を張り続けるつもりだ。さぁ、どうなの?
「これからもずっと、何度でも。毎日伝えてもいい。愛してるよ真由子」
短い言葉だったけど、ストレートに心に響く力強い言葉に意に反して涙が溢れだしてしまった。
優しく顔をほころばせると、からかうようなちょっと意地悪な笑顔を見せて私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「それにボクも。ボクと一緒にいてついてこられる女性は後にも先にも真由子しかいないよ」
髪はぐちゃぐちゃ。涙で顔もぐちゃぐちゃにしながらも、それでも私は最後まで態度だけは鼻高々に言った。
「ま、そうでしょうね」
<終わり>
「……え?」
「私の話を聞いてください。聞こえないふりして自分の都合にばかり合わせようとするの止めてください。心臓がびっくりするような唐突な話は止めてください。大事なことは一人で決めないで相談してください。……無理やり絶叫マシンに乗せるの止めてください。お化け屋敷も嫌。……でも、ここまではたぶん我慢できる。何があってもきっと受け入れちゃうから……一つだけ」
込み上げてくるものを押さえつけるようにぎゅっと唇を噛みしめて目の前の胸を押し身体を突き放してから顔を上げた。
「世の中数えきれないほど女の子がいる中で私を見つけて選んでくれたことが嬉しいです。後にも先にも千智さんだけだから。だから……これからも、ずっと。ずっと私だけを愛してくれるっていうなら、いつか……結婚してあげてもいいですけど?」
照れ隠しと、これまで散々振り回されて来たのだからたまには自分だって、という思いを込めて初めて挑んだ新谷に対しての上からの物言いはばっちり決まった。
顔が真っ赤で泣きそうな顔をしていても返事を聞くまでは虚勢を張り続けるつもりだ。さぁ、どうなの?
「これからもずっと、何度でも。毎日伝えてもいい。愛してるよ真由子」
短い言葉だったけど、ストレートに心に響く力強い言葉に意に反して涙が溢れだしてしまった。
優しく顔をほころばせると、からかうようなちょっと意地悪な笑顔を見せて私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「それにボクも。ボクと一緒にいてついてこられる女性は後にも先にも真由子しかいないよ」
髪はぐちゃぐちゃ。涙で顔もぐちゃぐちゃにしながらも、それでも私は最後まで態度だけは鼻高々に言った。
「ま、そうでしょうね」
<終わり>