相容れない二人の恋の行方は
*
ちょうど昼休憩に入って真由子を連れてやってきたのは、初めて足を踏み入れた保健室。そこにいたのは、健康診断や保健指導の場で何度か目にしたことのある三十代半ばくらいの男の養護教諭だった。
「彼女、怪我と体調不良みたいなんです。お願いします」
「そうですか。どうぞ、座ってください」
真由子が養護教諭に指示されて丸椅子に腰かける様子を離れた窓際からぼんやりと眺めていた。
すると、怪我の場所を問いかけられ見せてくださいと言われた真由子が、指示通りに素早くジャージをたくし上げて膝を出し、上着を脱いで半袖シャツをギリギリまでたくし上げ腕を出して肘を見せた。
変な意識をしたり恥じらうような場面ではないけど、若い男を前にあまりにも潔く豪快にも見えた素早い行動に少し驚く。
「軽い擦り傷ですね。砂などはついていないようですが念のため消毒しておきましょう」
簡単な怪我の処置と同時に体温計を渡されて計る。
「……あれ? 先生、この体温計表示が消えちゃいましたけど」
「あれ? あぁ、電池が切れちゃったのかな。予備の体温計どこいったかな~。ちょっと待っててくれます? 職員室に電池をもらいに……」
「大丈夫です。あの、熱もたいしたことないと思うので」
そう言いながら自分の額に手を当てている。
「んー、でも声が少し枯れているし顔も少し赤いですし……」
「そうですか?」
そして割と近い距離で見つめ合い、さらに。
「でも全然熱くないですよ。ほら」
顔を前に出し額に触れるよう要求している。……何を考えているんだ。
「手当終わりました? 熱もたいしたことないみたいだし、そろそろ行きます」
堪らず話に割って入ると、真由子を連れて保健室を出た。
ちょうど昼休憩に入って真由子を連れてやってきたのは、初めて足を踏み入れた保健室。そこにいたのは、健康診断や保健指導の場で何度か目にしたことのある三十代半ばくらいの男の養護教諭だった。
「彼女、怪我と体調不良みたいなんです。お願いします」
「そうですか。どうぞ、座ってください」
真由子が養護教諭に指示されて丸椅子に腰かける様子を離れた窓際からぼんやりと眺めていた。
すると、怪我の場所を問いかけられ見せてくださいと言われた真由子が、指示通りに素早くジャージをたくし上げて膝を出し、上着を脱いで半袖シャツをギリギリまでたくし上げ腕を出して肘を見せた。
変な意識をしたり恥じらうような場面ではないけど、若い男を前にあまりにも潔く豪快にも見えた素早い行動に少し驚く。
「軽い擦り傷ですね。砂などはついていないようですが念のため消毒しておきましょう」
簡単な怪我の処置と同時に体温計を渡されて計る。
「……あれ? 先生、この体温計表示が消えちゃいましたけど」
「あれ? あぁ、電池が切れちゃったのかな。予備の体温計どこいったかな~。ちょっと待っててくれます? 職員室に電池をもらいに……」
「大丈夫です。あの、熱もたいしたことないと思うので」
そう言いながら自分の額に手を当てている。
「んー、でも声が少し枯れているし顔も少し赤いですし……」
「そうですか?」
そして割と近い距離で見つめ合い、さらに。
「でも全然熱くないですよ。ほら」
顔を前に出し額に触れるよう要求している。……何を考えているんだ。
「手当終わりました? 熱もたいしたことないみたいだし、そろそろ行きます」
堪らず話に割って入ると、真由子を連れて保健室を出た。