相容れない二人の恋の行方は
 翌日。
 全身の疲労感と筋肉痛、そして眠気と戦いながら、夏休みだというのに学院へと向かっていた。寝坊をしたためいつもの通学時間より一時間遅れての登校だった。

「あー……眠い。夜中まで真由子の話に付き合っていたせいで寝不足だ」
「誰ですか……眠るまで適当に何か話せと言った人は……!」

 徒歩で数分の距離を、私たちはどんよりとした空気を醸し出しながら歩く。寝不足を自分のせいにされ、さすがに私も反抗の態度を見せる。

「ほんと、あなたのお世話をする人たちは大変ですね」
「何が」
「毎日、空き時間の話し相手になるだけならまだしも、ベッドに入ってからも眠るまで付き添わされるなんて……」
「まさか。ボクは子供じゃない。いつもは付き添いなんていない。一人で眠れる」
「だっ、だったら何で……!?」
「……さぁ? なんでだろう」
「はい!?」

 納得のいかない返答に熱を上げるが疲れと眠気のせいですぐに気分が落ち込む。新谷もあくびをしながら顔を手に当てると眠たそうに目をこすった。私はため息交じりに小さく息を吐いてから口を開いた。

「今日は一体、何の用事があって学院に……?」
「生徒会の引継ぎ。夏休みにやるんだ」
「生徒会……? 生徒会長ならこの間……」
「彼女は新生徒会長だよ。春まではボクが生徒会長だった」
「……そうなんですか。交代が早いんですね」
「うん。うちは春に交代。ここは教師よりも生徒会主体でやる行事やイベントが多いからね。引退したといってもしばらくは手伝ってあげないと」

 自己中のくせに、意外と面倒見が良く責任感があるんだ。少し、見直した。

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