相容れない二人の恋の行方は
「……うわっ!」
突然私を拘束する男の一人が吹き飛んでアスファルトの上に叩きつけられた。
そしてもう一人の男の首を片手で掴み、鋭く突き刺さるような視線でじっと男を睨みつける横顔は…… 新谷だった。
「おい、てめぇら、こんなことしてただで済むと思ってんのかよ……」
恐ろしい剣幕で首を掴んだまま、男の足が少しだけ宙に浮く。男の口からうめき声のようなものが聞こえて、私は慌てて新谷を止める。
「だ、だめ!」
私の制止に新谷はぱっと掴んでいた手をほどくと、男が地面に倒れた。
「おっと。しまった、つい。ボクはもう関係ないんだった」
恐ろしい表情から一変して、いつも通りの新谷に戻る。そして地面に座り込み、ゴホゴホと咳をしながら苦しそうな表情を浮かべる男と、頬を腫らし恐怖に震える男二人と視線を合わせるようにしゃがみ込む。
「こんなことがあると思ってちょうど今根回ししてきたとこなんだ。……もう一度言う。ただで済むと思うなよ」
恐ろしく冷たく怖い表情も、私はちっとも怖くなかった。むしろ新谷が来てくれてほっとして、元はと言えば新谷のせいでこんな目にあっているのだけど、今はそんなことにも頭が回らなくて。ただただ、新谷がピンチの時に助けにきてくれる救世主に見える。
「大丈夫?」
座り込む私に手を差し伸べて優しくそう声をかけられて、ちくちくと胸が痛んだ。私は二度も自分のピンチを救ってくれたこの人を騙して、利用までしようとしている。
ちゃんと、本当のことを言おう。ううん、もう外部受験なんてやめていっそこのまま内部進学をすればそれで……
「あ、一つ言っておかなきゃ」
新谷から差し出された手を取ろうとした瞬間に引っ込めて、新谷は再び男二人の方へと身体を向きなおした。そして、私の方に指を差して私の目を完全に覚ます一言をはいた。
「コイツに命令できるのも、利用できるのも、いじめるのも。ボクだけだ!」
その一言で完全に我に返った。内部進学と言う選択肢は一瞬で消えた。
私は絶対に……外部受験して新谷(こいつ)の手の内から逃げ出してやる!!
そう固く心に誓った瞬間だった。
突然私を拘束する男の一人が吹き飛んでアスファルトの上に叩きつけられた。
そしてもう一人の男の首を片手で掴み、鋭く突き刺さるような視線でじっと男を睨みつける横顔は…… 新谷だった。
「おい、てめぇら、こんなことしてただで済むと思ってんのかよ……」
恐ろしい剣幕で首を掴んだまま、男の足が少しだけ宙に浮く。男の口からうめき声のようなものが聞こえて、私は慌てて新谷を止める。
「だ、だめ!」
私の制止に新谷はぱっと掴んでいた手をほどくと、男が地面に倒れた。
「おっと。しまった、つい。ボクはもう関係ないんだった」
恐ろしい表情から一変して、いつも通りの新谷に戻る。そして地面に座り込み、ゴホゴホと咳をしながら苦しそうな表情を浮かべる男と、頬を腫らし恐怖に震える男二人と視線を合わせるようにしゃがみ込む。
「こんなことがあると思ってちょうど今根回ししてきたとこなんだ。……もう一度言う。ただで済むと思うなよ」
恐ろしく冷たく怖い表情も、私はちっとも怖くなかった。むしろ新谷が来てくれてほっとして、元はと言えば新谷のせいでこんな目にあっているのだけど、今はそんなことにも頭が回らなくて。ただただ、新谷がピンチの時に助けにきてくれる救世主に見える。
「大丈夫?」
座り込む私に手を差し伸べて優しくそう声をかけられて、ちくちくと胸が痛んだ。私は二度も自分のピンチを救ってくれたこの人を騙して、利用までしようとしている。
ちゃんと、本当のことを言おう。ううん、もう外部受験なんてやめていっそこのまま内部進学をすればそれで……
「あ、一つ言っておかなきゃ」
新谷から差し出された手を取ろうとした瞬間に引っ込めて、新谷は再び男二人の方へと身体を向きなおした。そして、私の方に指を差して私の目を完全に覚ます一言をはいた。
「コイツに命令できるのも、利用できるのも、いじめるのも。ボクだけだ!」
その一言で完全に我に返った。内部進学と言う選択肢は一瞬で消えた。
私は絶対に……外部受験して新谷(こいつ)の手の内から逃げ出してやる!!
そう固く心に誓った瞬間だった。