相容れない二人の恋の行方は
 電話をする新谷に何も告げず、私はそっとリビングをあとにした。とりあえず……今から私が出来ることと言えばさっき言われたとおりゲーム機とソフトを買いに行くこと……か。仕事とは思えない内容に気が抜ける。
 新谷に再会して、彼の思惑通り同居することになったけどイマイチまだ実感が沸かない。仕事だってまだ何も出来ていないし。
 色々なことがぼんやりとしすぎて不安に感じるところまでもきていない感じ。

「はぁ……」

 最初に案内された部屋に戻って扉を閉めると自然と漏れるため息。
 二度目の同居生活。一度目の時もなんとかなったし、前回と違うことといえば今回は二人きりだけど、それ自体はあまり不安視はしていない。
 四六時中一緒にいようが、二人きりになろうが、新谷が私に変な気を起こすことなんてありえないし、実際になかったし、再会してもまったく変わっていないところを見ると変わらずそういう面では信用できる人だ。それだけが唯一の救いと言うか。
 異性にまったく興味がなく男性を知らなかった高校の時の私はこんなこと考えもしなかったし不安に思うこともなかった。だから嫌な思いをすることはあってもなんとか一緒にいられたのかもしれない。

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