相容れない二人の恋の行方は
 翌日、日曜日ということもあって、新谷との再会からの怒涛の日々の疲れが溜まっていた私は起床も遅くのんびりとした朝を過ごしていた。
 今日は何をして過ごそうか。とりあえず、生活をするのに必要最低限の物は初日に揃えたけど、足りないものを元の自宅に取りに行こうか。……退去の手続きもしないと。ということは片付けも?
 休みでもやることが結構あるなとげんなりしながら着替え、出かける前に新谷に声をかけようとリビングに寄った。
 扉を開くとキッチンの方から美味しそうな匂いが漂ってきて目を向けると、新谷が、器用に片手でフライパンを扱っていた。

「……え」
「あっ、やっと起きた。遅いよ」
「あ、あの……なんで」
「なんでって。本当なら、朝食の準備も真由子の担当なんだからな。なんでボクが……ま、たまにはいいけど」
「いや、そうじゃなくて……って、え。私、食事の準備もしなくちゃいけないんですか!? 休みの日も?」
「当たり前だろ? 二人しかいないんだから」
「いや、そんなことよりも!?」
「なんだよ」
「お湯も沸かせないって……聞いてたんですけど……?」

 お湯が沸かせないどころか、器用にフライパンを扱って、すでに何種類もの料理がテーブルに並んでいる。以前に新谷と同居していた時は彼の身の回りのことを使用人がすべてをやっていたから、社長の言葉もあっさりと受け入れていたのだけど……。

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