姐御な私と無口なアイツ。


手を繋いでると思いきや、男が腰に手を回したり、女がもたれかかったり──朝からここまでやられると目のやり場に困る。


葉月や有紀もこんなふうにベタベタ触られてるのだろうかと思うと、若干相手の彼氏に殺意が湧いたりしなかったり。


そんなことを考えていると。


「……そう言えば、お前って彼氏とかいんの」


ぼそっと、しかし確実に、涼介が聞いてきた。


……は?


まずそんなことを聞くこいつに驚くけれど、それ以前に。


……私にそれを聞くなんて、嫌がらせか?


「……いませんけど」


不機嫌丸出しの声で、言う。


すると。


「……ふぅん」


一見無表情で、しかし確実に頬をやわらげながら、言われる。


……笑った、馬鹿にした、こいつ……!


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