姐御な私と無口なアイツ。


「さっきよりは下がってるな」


「……え、えっと、委員会は……?」


どぎまぎしつつ、そう尋ねると。


「終わった。書類も片付いてる。お前のこと心配してた」


……相変わらず、ところどころ主語が抜けてる文章だけど、多分大丈夫なのだろう。


いつの間にか保健室に運ばれていた私の荷物を持ち、涼介は立ち上がった。


「帰るぞ」


「……うん」


微笑ましげに見つめてくる先生に頭を下げ、私たちは保健室を出た。


「大丈夫か」


下駄箱についた辺りで聞かれる。


「うん、目眩もそんなにしないし」


「……なら良い」


ちょっと寝ただけで、大分回復した気がするし、ちょっと寒いけどそれだけ。

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