だいすきのすき

そんな俺の気持ちに気付いているのか。
そっと伸ばした小さな手のひらが俺の頬を包み込んだ。


「憂梧くんの狡い所も寂しがりな所も含めて好きだよ。間違えた時はわたしが教えてあげる。だから……」

傍に居させてください。


そう言って涙混じりの顔で笑いかけた雨花は、俺が大好きなほわんとした平和な笑顔を浮かべていた。


「……俺でいいの?」


ようやく出てきた言葉は自分でも呆れるくらい掠れていて、


「ふふっ、弱気だね。憂梧くんがいいんだよ……ずっと前から言ってるでしょ? 大好きって」


雨花の優しい声と笑顔で嬉し泣きしそうなのを隠すように、思いっきり雨花を抱き締めた。


「俺の初めて全部あげるから、雨花の初めても全部俺にちょうだい?」

「えっ!? っ!!」


俺の言葉で照れて真っ赤になって顔を上げたところに、チュッとキスをしたら更に真っ赤になって……今度は素直に可愛いって思える。


これからは傷つけた分とそれ以上に、雨花に気持ちを伝え続けていく。

本当に大好きって気持ちを。


真っ赤になって唇を尖らせた後、やっぱり平和そうに笑う雨花を見て、一人心に誓いを立てるのだった。





< 108 / 108 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:8

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

庭師とお姫様 (naturally番外編)

総文字数/25,234

恋愛(純愛)70ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
クロチェ国の女性親兵シェナが、マーセル国の第三王子リューシュに見初められ、彼の元に嫁いでから半年。 シェナの主であったクロチェ国第四王女ミリザ姫は、彼女の幸せを喜びながらも、心満たされない毎日を過ごしていた。 ※『naturally』に出て来たミリザ姫のその後のお話です。 (『natural source』の三章の内容とも絡んでいますので、先に目を通して貰えると嬉しいです)
『natural source』(naturally番外編)

総文字数/46,879

恋愛(純愛)95ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
あれから十数年……。 リューシュとシェナが紡いだ時間に、新たな未来が刻まれていく。 ※『naturally』の番外編になります。 舞台は十数年後の未来。 二人の間に授かった子どもたちの物語になります ・Ⅰ章 長男シューゴ編 ・Ⅱ章 次男ランシェ編 ・Ⅲ章 長女シュリ編 (番外編ショートストーリー有)
『naturally』

総文字数/26,291

恋愛(その他)58ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
二人は出逢うべくして出逢ったのか……。 国境も身分も越えて、初めて愛した人。 ※8/17加筆、修正しました。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop